『距離8000万メートル』

シスタービープ第2回公演 上演作品
『距離8000万メートル』(作/オカザキケント)





【あらすじ】
そこにある何かを幸せの証だと呼ぶ時、その真偽は関係ない。
真偽を問う事は、証を真と偽のどちらの側から見るかの問題に過ぎない。
その事でその存在自体は揺るがない。
私は偽りの幸せを、幸せとして記録する。幸せの証として。
そうしてその証の中に、私がいたい。

ヤマダアヤカは、ホームビデオを撮りたいと思っている。
それは幸せの証だからである。
そのホームビデオには、彼女が切り捨て手放した――手放してゆくものが記録されるはずである。
はずであるその事を幾度かやってきて、その度に映せないで、また今日が来る。